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アメリカ映画「市民ケーン」(原題: Citizen Kane)でオーソン・ウェルズ演ずる新聞王チャールズ・フォスター・ケーンは「ROSEBUD」(バラのつぼみ)と呟いてその生涯を終える。大富豪の新聞王ケーンはつぶやいた言葉の意味を編集者のジェリー・トンプスンは追いかける。
「市民ケーン」(原題: Citizen Kane)はオーソン・ウェルズ監督・プロデュース・主演・共同脚本で1941年に公開された。この映画は英国映画協会が10年ごとに選出するオールタイム・ベストテンでは5回連続で第1位に選ばれ、AFI選出の「アメリカ映画ベスト100」でも第1位にランキングされている。
手に入らないものは何もない大金持ちになったケーンにも手が届かないものがあった。幼年時代、ケーンが無心で遊んでいたそりがあった。そのそりには「ROSEBUD(バラのつぼみ)」のロゴマークが印刷されていた。
ジャズ・トランペッターのマイルス・デイヴィスは若い頃どんなに頑張っても、ディジー・ガレスピーのように高く早いフレーズを吹くことができなかった。
167cmの小柄な体、弱い唇に合う吹き方を模索した。ミュートをつけ、間を重んじる独特の吹き方を身につけた。弱点を逆手に取って、ミュート・トランペットの音を自分の特徴にした。
彼は満足しなかった。1950年代、ビー・バップ。1960年代、クール・ジャズ。1970年代、ファンク・ジャズ。1980年代、フュージョン。1990年代、ヒップ・ホップ・ジャズと常に変化し、とどまることをしなかった。
彼が目指していたのは、6,7才の頃森の中から聞こえた女性の歌声であった。亡くなる直前までその音を追い求めた。
子供時代に憧れたものは大人になってからは絶対に手にすることはできない。それを追い求めることをやめれば、成長が止まってしまう。人生とはそういうものだと思う。
(2021.4.20)
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