神田連雀亭のワンコイン寄席は毎日やっている。料金はワンコインの500円である。
二つ目の噺家さん講釈師さんたちが出演して昼時の1時間、ミニ寄席を楽しませてくれる。1時間で3人出るからひとり当たりの持ち時間は約20分である。
満員でも38席しかないからひとり当たりのギャラはその日の交通費程度だろう。
外は今までの最高気温の36度であった。中は涼しい。開場5分前に到着したら、誰もおらず、筆者が先頭であった。それでも始まる頃には20〜25人程度の客が入っていた。
橘家文吾はかな文の時代から聞いている。今回「強情灸」を聞いてだいぶ上手くなったと思った。何より表情が良い。デフォルメしたオーバーアクション気味の表情が滑稽だ。
吉原馬雀は今回初めて聞いた。新作の人なのか古典の人なのかはわからないが、今日は新作落語をやった。タレントがサインを求められる噺である。めぐりめぐって元に戻ってくるというサゲだが、あまりうまくいっているとは思えなかった。今年9月に真打に昇進する。
林家彦三には期待していた。前回聞いたのは2023年10月のらくごカフェであった。今回は「?」がついた。以前よりも表情は豊かになったが、同時に首を振る癖がついた。これが良くない。まるで引退間際の彦六のようだった。まさかDVDで彦六を研究したわけではないだろう。 彦三を贔屓にしていたのはむしろ、まるで講釈師のように無表情に話すやり方が斬新と感じたからだった。文吾のように話したのでは彼の個性が消えてしまう。
神田伯山は落語のように講談を語って成功した。林家彦三は講談のように落語を語って成功してもらいたい。
外に出ると須田町は真夏のカンカン照りの日差しにさらされていた。月曜の昼休み、ビジネスマンたちが昼食と涼しさを求めて歩いていた。
|