大吉原落語まつり  一覧へ


大吉原落語まつり

開口一番は林家ぽん平。前座4年目。父は九代目林家正蔵である。「子ほめ」は前座噺の代表格。ぽん平は声が大きくて聞き取りやすいが、早口で肝心なところが聞き取れない。二つ目は遠いか。

桂 文治は「擬宝珠(ぎぼし)」。擬宝珠とは五重塔の一番上についている銅製の飾りだ。文治は「紺屋高尾」にはいるのか、「二階ぞめき」にはいるのか、「千両みかん」にはいるのか、客に考えさせる間を保たせてから「擬宝珠」にはいっていった。はじめて聴いたが表情豊かで噺にキレがあり、良い噺家さんだなと思った。

大吉原落語まつり 高座

二番手の三遊亭萬橘は「辻駕籠(かご)」。一見吉原に関係ない噺と思われたが、カゴに乗った客が目指す場所が吉原であった。無事吉原にたどり着けるかどうかはわからないが。

タクシーで自宅に帰った時の話をまくらに江戸時代のカゴかきの世界に入って行ったが、考えてみるとタクシーもかごも用途は同じ乗り物であった。何気なく最近の出来事として語っていたが、実は周到に計算されたまくらであった。

大吉原落語まつり 演目

トリは入船亭扇辰の「五人廻し」。花魁の喜瀬川が5人の馴染み客を袖にする噺。主人公は、さんざん待ちぼうけを食わせられた客から嫌味を言われたり脅されたりしながら「ええ、喜瀬川さんえ」と汗だくになって遊女を探しまわる若い衆。彼はどんなに嫌味を言われてもにこやかに対応しなければならないサービス業の辛さを一身に背負っている。そこへ行くと技術職の喜瀬川は楽なものだ。「いやなものはいやでありんす」の一言で蹴ってしまえば良い。

扇辰師匠は独特の表情で辛い立場の若い衆を演じていた。結局喜瀬川はあっさりと5人全員を振ってしまう。

今日唯一吉原を正面から描いた噺は扇辰師匠の「五人廻し」であった。

大吉原落語まつり マップ 見返り柳

今日の会場は旧吉原のほぼ真ん中にあるホテル座みかさ(旧遊郭三笠楼)の大広間。観客数は50名。男女比は6対4で女性の方が多かった。おじさんばっかりかな、と予想していたが大外れであった。

最寄駅の三ノ輪から徒歩12,3分くらいか。竜泉三丁目の樋口一葉記念館を過ぎてしばらく歩くと、それまで細くて曲がりくねっていた道が急に広くなり、しかも少し高くなっている。旧遊郭地帯に入ったな、と感じさせる場所であった。

 

(演目)
   ・子ほめ----- 林家ぽん平
   ・擬宝珠----- 桂 文治
   ・辻駕籠----- 三遊亭萬橘
   ・仲入り
   ・五人廻し----- 入船亭扇辰

                   
(時・場所)
 ・2024年7月7日(日)
 ・14:00〜16:20
 ・ホテル座みかさ



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