今日の会場・雑司ヶ谷の本浄寺は一見お寺らしくない建物だった。遠くから見るとコンクリート製のマンションのようなビルだ。
階段を上がるといきなり会場だった。住職らしい人に案内されて、中に入ると収容人数100名ほどの広さで、定在波が発生しないように、天井と壁に平行の面がない造りになっている。入念に設計されたコンサートホールのようだ。ホールの名称は拝鈍亭という。「HYDON」を図案化した暖簾が下がっていたり、ハイドンの肖像画が掲げてあるところを見ると、住職はハイドンのファンらしい。
噺はこみち師匠の「野ざらし(改)」から始まった。「野ざらし」のようで「野ざらし」でない。不思議な噺だった。「野ざらし」では河川敷にあるお骨が墓場にある。お骨に酒をかけるとその夜きれいな女が訪ねてくる。それを真似した男が同じようなことをすると女の代わりに狐が訪ねてくる。
つぎは宮田 陽・昇の漫才。初めて見るコンビである。テンポといいネタといいやたら可笑しかった。漫才は寄席の定席に行かないとなかなか見ることはできない。今日は良い機会だった。
仲入り後はこみち師匠で「崇徳院(改)」。崇徳院を女性の方から描く。
本家の「崇徳院」は若旦那の視点から描かれていて、お嬢さんは登場しない。これは逆で、若旦那は出てこない。お嬢さんの視点から見た「崇徳院」である。こみち師匠は狂言回しにばあやを登場させ、それがやたら可笑しかった。
会場は定員83名となっていたが、ほぼ満席であった。拝鈍亭は広く落語ファンに認知されているようである。
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