磯原で購入した中古CDの中の1枚である。裏面に「Printed in USA」と書いてあるからアメリカで作られたCDだろう。ただし、オリジナルのカバーは使われていないので、別の会社から再発売のものだろう。オリジナルはブルーノートから発売された。本来のカバー・デザインを右に載せておく。
アメリカで作られたオリジナル以外のCDがどういう経路で当時北茨城市に一軒しかなかった中古CD屋にたどり着いたのか、興味深い。
ジャズのスタンダード・ナンバーをビッグ・バンドをバックに従えたルー・ドナルドソンがアルト・サキソフォンをまるで歌い上げるように堂々と吹きまくっている。
本アルバムはバックのメンバーがすごい。トランペットのフレディ・ハバード、テナー・サックスのウェイン・ショーター、ピアノのマッコイ・タイナー、ベースのロン・カーターなどなど。それぞれがリーダーとして何枚もアムバムを出している名人たちがビッグ・バンドの一員として参加している。そして出過ぎないように少しずつソロをとっている。
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「Sweet Slumber」。アルト・サックスのルー・ドナルドソンがテーマを吹いた後、ウェイン・ショーターのテナー・サックス、マッコイ・タイナーのピアノが続く。
「You've Changed」。マッコイ・タイナーのピアノが印象的。
「The Good Life」。「麗しき人生」は人生を感じさせるスロー・バラード。アルト・サックスまたはテナー・サックスで朗々と吹かれるとジーンとしてくる。ルー・ドナルドソンは最初から最後まで堂々と吹いている。
「Stardust」。ホーギー・カーマイケル作曲の名曲である。前曲と本曲はルー・ドナルドソンの聴かせどころとなっている。
「What Will I Tell My Heart」。「偽れぬ心」はエラ・フィッツジェラルドやトニー・ベネットが歌っている。いかにも西洋小唄という感じの曲。 ルー・ドナルドソンがまるで歌うように気持ちよさそうにアルト・サックスを吹いている。
「It Might As Well Be Spring」。「春の如く」はいろいろな歌手がカバーしている。軽やかで良い曲である。
「Sweet And Lovely」。アルト・サックスがテーマを吹いた後に、フレディ・ハバードが見事なトランペット・ソロを決めている。
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メンバー : Freddie Hubbard (tp), Garnett Brown (tb), Lou Donaldson (as), Jerry Dodgion (as, fl), Wayne Shorter (ts), Pepper Adams (bs), McCoy Tyner (p), Ron Carter (b), Al Harewood (ds), Duke Pearson (arr)。
1967年1月20日 Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ, で録音。
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何年も前に購入したCDだが、あらためて聴くとなかなか良い。こんなに良いアルバムだったかと思った。風呂上がりに部屋に流しておくと、ゆったりした気分になる。何回も聴いているとなんて良い選曲なんだと思えてくる。
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- Sweet Slumber
- You've Changed
- The Good Life
- Stardust
- What Will I Tell My Heart
- It Might As Well Be Spring
- Sweet And Lovely
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