「The Swingle Singers perform with The Modern Jazz Quartet」と題されたアルバムである。題名「PLACE VENDOME」はアルバム裏面に描かれた地図を見るとパリのある広場に付けられた名前のようである。
1面-1、「Little David's Fugue」 リトル・デヴィッドのフーガはジョン・ルイス作曲だがバッハのフーガ風に作ってある。バッハの作品と言っても通じてしまうくらいバッハ風。ミルト・ジャクソンのヴァイブソロになると急にスウィングし始める。 1面-2、「Air for G String」バッハのG線上のアリアはスウィングル・シンガーズの歌声とピアノのジョン・ルイスのコラボレーションが素晴らしい。バッハもジョン・ルイスの編曲には感心するのではないか。 1面-3、「Vendome」ヴァンドームもジョン・ルイスの作品。スウィングル・シンガーズのダバダバがフーガのように響く。 1面-4、「Ricercare A Six」音楽の捧げ物 第5曲 6声のリチェルカーレ。妖しげな旋律、バッハ好きにはたまらない演奏である。
2面-1、「Dido's Lament」ヘンリー・パーセルのディドのラメント。ピアノソロからはいり、ヴァイブが寄り添うように絡んでくる。そこへ低音の唸るようなコーラスが…。
2面-2、「Alexander's Fugue」アレクサンダーのフーガ、ジョン・ルイスの作品。ピアノソロが素晴らしい。ピアノの部分だけスウィングしまくっている。
2面-3、「Three Windows」スリー・ウインドーズ、ジョン・ルイスの作品。ミルト・ジャクソンのヴァイブとスウィングル・シンガーズのコーラスのシンクロがゾクゾクするほど素晴らしい。
スウィングル・シンガーズとモダン・ジャズ・カルテットの息のあったコラボレーションであった。バッハとジャズとコーラスは相性がいいと再認識させられた。1966年9月録音。
(2017.11.4)
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