喬太郎の前座がなな子、たい平の前座があずみという組み合わせだった。
喬太郎の「小言幸兵衛」はおかしかった。喬太郎独特の回転の速さで言い間違えもネタにしてしまう。
たい平の「抜け雀」はおかしさが欠けていた。一生懸命にやれば報われるのは人情噺だ。滑稽な噺では「おかしさ」「変な味」が必要だ。
今日はどちらも滑稽噺を持ってきたが噺の展開力で喬太郎に分があった。
祭日の区民会館での気楽な落語会。観客は地元の年配者が多かった。前売り券の売り上げは全座席の6割位。演る方もモチベーションが上がりにくい状況だったかもしれない。だがどんな場所でやっても限られた少数の者が感心するような鋭いところのある噺をすれば立派な聴き手を作ることもできる。
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