花どんは5月11日の柳家の会でも前座で登場した。その時演った「真田小僧」については感想を述べていない。今回の「元犬」も特に感想はない。
菊志んの「文違い」は男女の関係は惚れたほうが弱い立場になるということを4組の男女を登場させて皮肉に描く。
花緑の「野ざらし」は笑いの取れる噺だ。菊志んの力の入った噺の間で軽く笑いの取れる噺でうまくつないだ。
ふたりの対談を挟んでトリは菊志んの「らくだ」。
志ん生が演ったバージョンと同様後半は省略した。話としてはそのほうがすっきりしている。らくだの兄貴分の迫力はイマイチだったが酒を飲んで豹変するクズ屋の久七の表現は成功していた。菊志んの地が久七に近いためか。
愛媛大学教育学部出身の菊志んだが、今日は退官したと思われる愛媛大学の教授たち、同級生たちが開場前のロビーにたむろしていた。菊志んにとっては落語よりもこの後が大変だろう。
|