シベリウスの「交響曲第6番」を最初に演奏した。今日は日本の曲がメインのコンサートだ。シベリウスのこの曲は第1番や第2番に比べて地味な曲だ。シベリウスは第1番が最も情熱的で、後半になるとだいぶ冷めてくる。
バルトークの「舞踏組曲」はなんとなく日本風のメロディが聞こえてくる。チェコの民族的なメロディは日本のそれに近いものがある。
芥川也寸志の「交響三章」は完全に日本民族的な音楽だ。時代劇のテーマ音楽のような感じである。
伊福部昭の「管弦楽のための「日本組曲」」は日本人の血を意識した音楽で、主題も「盆踊」「七夕」「演伶」「侫武多」の4つに分かれている。そのどれもが聴いているうちに自分の中の血が沸き立つのを感じた。指揮者も半ば盆踊りを踊っているように指揮していた。
アンコールは外山雄三の「管弦楽のためのラプソディ」で、これもまた日本の懐かしいメロディが主題になっている。
指揮者の平林遼氏はプログラムノートで今日は日本の国民楽派を意識した、と書いていた。
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