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TWO 夏丸・萬橘二人会

「頭山」。頭の上に桜の木が生え、そこに花見客が来たり、どんちゃん騒ぎをしたりする。木を取り除いたらそこに水が溜まって池になり・・・。という不条理な話。

萬橘はそこを徹底的に不条理にし、池の対岸同士でイスラエル軍とハマスがミサイルを撃ち合い、さらには北朝鮮が火星一号を打ち上げるという、とんでもないことになる。

本来のオチは頭の上があまりにも騒々しいので、ノイローゼになった男が自分の頭の上の池に飛び込んで自殺する。今回の噺のオチはあんまり笑っていたので聞き逃してしまった。

夏丸の噺は「三題噺」というのかどうかわからない。新作かもしれない。夏丸は桂米丸の弟子で、新作の落語家である。

噺は落語の始まりは誰か、というところから始まる。平賀源内の友人でなんとかいう人が「サンショは小粒でもピリリと辛い」という故事から三笑亭可楽という芸名で一口噺を始めたのが起源だという。一口噺だと何回もやると飽きられてしまう。次に始めたのが三題噺という、客からお題を三つもらって仲入りの間に話を作ってしまうというのを始めた。可楽が東海道、たばこ入れ、絶世の美人というお題をもらって作ったのがこれから話す噺で・・・。と夏丸は始めた。

TWO 夏丸・萬橘二人会

江戸時代絶世の美女といわれた白木屋の一人娘お駒は・・・。これは面白かった。話に引き込まれてしまった。

仲入り後は再び夏丸で題名はわからないが「外国語」という噺。トリ前ということで軽い話でお次と交代。

トリは萬橘で「提灯屋(ちょうちんや)」。長屋の連中が寄ってたかって提灯屋をごまかして、ちょうちんをタダで手に入れる話。

ごまかし方が徐々に巧妙になってきて、トドメは大家さんが・・・。提灯屋が怒れば怒るほど、それを見ている客はおかしくなるという、ボレロのような話。怒った時の萬橘の顔がエスカレートして・・・。とんでもない顔になるという顔芸でもあった。

最後はお決まりのトーク。この二人は同期で気軽に話せる間柄のようだ。話はお互いのことから落語会の噂話まで留まるところを知らない。止まらなくなってとりあえずお辞儀をして終わりにしようと、お辞儀をして、終わったかに見えた、がその後も・・・。

 

(演目)
   ・頭山----- 三遊亭萬橘
   ・三題噺----- 桂 夏丸
   ・仲入り
   ・外国語----- 桂 夏丸
   ・提灯屋----- 三遊亭萬橘
   ・トーク----- 夏丸・萬橘

                   
(時・場所)
 ・2024年4月8日(月)
 ・19:00〜21:15
 ・らくごカフェ



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