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足立シティオーケストラ 第71回定期演奏会 足立シティオーケストラ 第71回定期演奏会

メンデルスゾーンの序曲「フィンガルの洞窟」は弦楽器の低音部が不気味なメロディを奏でるところから始まる。これから始まるコンサートへの期待感を高まらせる。前後を見ると今日の会場は満席のようだ。

リストの「ハンガリー狂詩曲」はどこかで聞いたことのあるメロディで始まり、途中もおしまいも映画で聞いたことがあるメロディが続出する。各楽器もイキイキと演奏していた。

指揮者の汐澤安彦氏は85才、今月亡くなった小澤征爾氏より3才年下である。指揮台に椅子は用意してあったが、前後半にわたって1時間40分の間ほとんど座ることもなく、堂々と指揮をしていた。

20分間の休憩時間にロビーに出ると足立シティオーケストラのCDを販売していた。ひとつひとつ見ていくと、今まで行ってきた定期演奏会の実況録音盤であった。昨年このホールで行った第69回定期演奏会のCDを購入した。これにはシューマンの「交響曲第4番ニ短調」が入っている。この時の演奏会以来この曲が気に入り、ベルナルト・ハイティンクとロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団、フルトヴェングラーとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団に続き、3枚目のアルバムとなった。

足立シティオーケストラ 第71回定期演奏会 アンコール

チャイコフスキーの「交響曲第4番 ヘ短調」は第1楽章から第4楽章までダレ場が一切ない。それぞれの楽章のどれも特徴があり、聴かせどころ、聴きどころが多い。弦楽器のピチカートのみによる第3楽章からフィナーレの第4楽章に入るところはさあこれからフィナーレにはいるよ、と言われているようで、思わず身を乗り出してしまう。

アンコールはチャイコフスキーの「くるみ割り人形」から「花のワルツ」であった。華やかな曲で、終わってからも頭の中で繰り返しメロディが鳴り響いている。

会場から出ると、外は沈丁花が香っていた。観客はそれぞれ今日の演奏会の感想を話しながら西新井駅方面に向かっていた。


 
(曲目)
   ・「フィンガルの洞窟」序曲----- メンデルスゾーン
   ・ハンガリー狂詩曲 第2番----- リスト
   ・休憩 
   ・交響曲第4番 ヘ短調----- チャイコフスキー
   ・アンコール 「花のワルツ」----- チャイコフスキー
(演奏)
   ・演奏----- 足立シティオーケストラ 第71回定期演奏会
   ・指揮----- 汐澤安彦

                
(時・場所)
 ・2024年3月3日(日)
 ・14:00〜16:00
 ・ギャラクシティ・西新井文化ホール


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