外は吹雪。しかも20年ぶりの大雪だ。コンサート会場の中では華コーラス20名の団員と約100名の観客が素晴らしい歌声に酔っていた。
会場の予約からパンフレット作り、設営、受付に至るまですべて自分たちで行う手作りのコンサートだ。入場料は無料、なるべく多くの人に自分たちの歌声を聴いてほしい。 主婦が主体の団員たちは週に1回先生の家に集まる。練習は厳しいが皆楽しんでいる。 今回は9年ぶりのコンサートだ。前回もこの会場でやった。前回以上の観客に来てほしい。皆家族や親せきや知り合いに整理券を配りまくった。
よりによって20年ぶりの大雪になってしまった。それでも100名を超える人たちが来てくれた。最後の曲「フニクリ・フニクラ」では手拍子も鳴った。
身も心も温かくなった観客たちはさっきより激しくなった吹雪の中を三々五々帰っていった。
( Tの感想 )
プログラムを見たとき、こんなに沢山歌うのか、と大変驚いた。しかも日本のクラシックで歌うのが難しそうなものばかり。
第一部はお馴染みのエメラルドグリーンのトップスに黒のスカート。お揃いのネックレスがちらちらと光っていてきれいだった。
- ゆき:一曲目だし、緊張するだろうなと思ったが、歌い出しから声がよく通っていた。
- ゆきうさぎ:知らない曲だったが、前曲のゆきと雰囲気が繋がっていてよかった。
- すみれ:第一部で唯一知っている作家の曲だった。途中メロディーが悲しげになるところが一番よかった。
- はなまつり:冬から少しずつ春に近づいて華やかだった。
- つきのなか:ソプラノの高音が難しそうだな、と思った。
- ひるねのはんもっく:題名から心引かれた。かわいらしい曲だった。
- ちいさなこもりうた:子育て経験者の子守歌はやはり説得力があった。
- そよかぜさん:また寒さが感じられる季節感があった。
- ゆうやけ:ゆっくりな曲ほど高度な技術がいるのかなと思った。
- クリスマスのよるだから:少し現代風だった。ここまでノンストップで歌い上げたのに最後まで声が疲れていなかった。
第二部は高井先生のMC付きで、面白かったし、わかりやすかった。
- さくら、平城山:さくらはよく知った曲。よかった。それに続く平城山も先生の説明でよくわかった。
- 金何とか船々:漢字難しくて読めなかったが、アップテンポでとてもよかった。一番好きな曲だった。
- 越天楽、お江戸日本橋:前曲に続くこの二曲、とてもよかった。古きよき日本の情景を感じられた。
- 雪のふるまちを:この曲で上手く締まっていた。
第三部は今回初披露のオレンジきらきら衣装。思いきった派手さがステキだった。もう一時間は歌っているのに、オレンジきらきら衣装がまだこれからよ!と言っているようだった。
第三部の組曲の形式は今回初めて聞いた。「みえないものを」という大きなタイトルがあり、そこにいろいろな語尾が続く。きっと哲学が組み込まれていると思った。これは一度聴いただけでは芯までわからない。 なので、意味はあまり考えず、メロディーのみを楽しんだ。
アンコールは二曲と豪華で、さらに高井先生との合唱、高井先生の声はまさにディーバ!もっと聴きたかった。
会場は思ったより人が入っていて、大雪の中集まった者同士、最後の合唱は団結していた。
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