朝から雨で12月中旬の気温。10度前後。これでは客の入りは悪いだろう、と入ったら、予想に反して中程度の入りであった。25、6人。講談3題というのが珍しかったか。筆者もそこに惹かれて予約したのだが。
神田松麻呂は三代目神田松鯉門下の二つ目、今年8月になったばかりである。二代目の松之丞を期待した。読み物は「井伊直人」という侍話。二つ目になって3ヶ月目ならしようがないが、声は大きいけど届かない。張り上げるばかりで何を言っているのかわからない。
旭堂南歩を聴くのは2回目である。前回と少しは違うかな、と思ったがやはり最初の印象は変わらない。上手い素人という感じである。オーバーアクションは関東ではウケない。誰か教えてあげるものはいないのか。
田辺凌天は日大大学院を卒業後、田辺凌鶴に入門した。昨年4月、二つ目に昇進。まる1年二つ目をやっているだけに、松麻呂より一日の長がある。余裕のある話ぶりは聴きやすかったが、なんだか小学校の先生にさとされている感じがする。余裕がありすぎて話にメリハリがない。大事なところを強調し、そうでないところは流すことを学んだほうが良いのではないか。
成金のメンバーがこの2、3年で真打になってしまい、立川こはるも来年5月に真打になることが決まっている。今の二つ目の中から、かつてのの松之丞のような新星を期待したいのだが。
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