新春特選落語会  一覧へ


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"たらちね"  春風亭昇羊
開口一番は前座噺の”たらちね”職人の亭主と御殿上がりの馬鹿丁寧な女房とのかみ合わない話が延々と続くところ途中で切ってしまった。時間が来たのだろう。前座の悲しいところだ。

"お見立て"  林家たい平
たい平はうまい。油がのっている。のりきっていないところにまだ前進の余地がある。嫌気がさしたおいらんとしつこい田舎大尽の対比が面白い。

"一文笛"  三遊亭円楽
初めて聴く噺。円楽自身これはあまり演じられることのない噺だと断ってからはじめた。スリの芸談みたいな話だ。上には上がいるという話。

"大神楽曲芸"  翁家勝丸
下手な曲芸師だ。舞台の上で何回もやり直すなんてプロのやることではない。しかも自信がないのか難しい技を決めた後すぐおろしてしまう。プロなら拍手が鳴り止むまでその状態を維持しなければ。

"壺算"  春風亭昇太
まくらで高校野球と駅伝をこき下ろした。高校野球と駅伝に日本人独特の精神風土をみて、いやですねえ、という感じで否定する。いかにも大衆迎合的な意見で本人が本当にそう思っているのか疑わしい。周りの客は結構笑っていた。駅伝で疲労骨折したケニヤの選手を何であそこまで走るんだ的な口調で嘲笑したときはこれはダメだな、と思った。
”壺算”は終始オーバーな演技で観客は大爆笑だった。こちらはぜんぜん笑えなかった。根本的な考え方が私とはまるで違う落語家だな、と思った。


(演目)
・たらちね-----春風亭昇羊
・お見立て-----林家たい平
・一文笛-------三遊亭円楽
・仲入り
・大神楽曲芸---翁家勝丸
・壺算---------春風亭昇太

(時・場所)
・2014年1月5日(日)
・13:30〜15:30
・松戸・森のホール21・大ホール


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