フランツ・リストの「ラコッツィ行進曲」はいかにも行進曲らしいきらびやかで元気の良い曲だった。リストというとピアノの魔術師という異名があるようにピアノ曲の大家というイメージだが、こういう派手な曲もあるんだ、ということを発見した。
コダーイの「ガランダ舞曲」はハンガリーの民族音楽のような曲だと思ったが、解説にジプシーの民謡を元にした曲と出ていて、当たらずといえども遠からずだった。親しみやすく楽しい曲である。
チャイコフスキーの「悲愴」は先週の日曜日に聴いたばかりだが、何度聴いても良い。指揮者とオーケストラが違うと別の曲のように聴こえるのが面白かった。強調する部分が違うのだろう。
オーボエとコントラバスの低い音から始まる曲は、コントラバスの地の底に沈み込むような音で終わる。あれは心臓の鼓動が止まる時を暗示しているのか。
それとも、この曲を書いた9日後にコレラで亡くなった作曲家自身を暗示しているのか。
アンコール曲のワルツはいかにもチャイコフスキーらしく、優雅で気持ちの良い曲である。これを聴いて、今日1日良い日だったなー、と何となく得をした気分になった。
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