オーケストラ・ルゼルは電気通信大学のOB、OGを中心にしたアマチュア楽団である。最近この手のアマチュア・オーケストラによるコンサートが増えてきた。
彼らは今日のような一流のホールを使い、立派なパンフレットを配布し、格安の入場料で演奏する。感心するのは音楽大学出身者でないにもかかわらず腕が良い。それぞれの楽器をきっちりと演奏する。
今回のプログラムはロシアの作曲家からボロディンの「交響曲第2番」とストラヴィンスキーの「火の鳥」。
ボロディンの「交響曲第2番」はいきなりスラブ風の土俗的なメロディから始まる。いいメロディだなと思うのは初めのうちで何回も繰り返されると飽きてくる。そのうちに頭がボーっとしてきていい気持ちになった。
第2楽章、第3楽章はなんとなく過ぎ去り、第4楽章になるとますますいい気持ちになってくる。気持ちが覚醒したのは曲が終わって拍手が鳴り響いた時だった。
ストラヴィンスキーは「春の祭典」が有名だが「火の鳥」はあまり演奏される機会がない。今回聴くのはほぼ初めてに近い。
100人あまりの大編成で演奏される曲だが、意外に管楽器のソロのパートが多い。これは演奏するのが難しい曲だな、と感じた。曲としては「春の祭典」のような派手な部分が少なく、聴き手よりも演奏者向けの曲だと感じた。
アンコールはお馴染みの「スターウォーズのテーマ」。オーケストラで聴くと厚みがあっていい曲だと思った。
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