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第五回 新京成お笑い寄席

今にも雪が降ってきそうな月曜日。いつもはまばらな初富駅に降りる人の数は多い。みんなが向かう目的地は駅前のイトーヨーカドーの3階、きらり鎌ヶ谷市民会館である。

中に入ると定員500名のホールは傾斜が急でどの位置からでも舞台が見やすい造りになっている。落語を聴くにはちょうど良い大きさである。

最初に登場したのは「きんぶら」という若いコンビ。兄弟の漫才だ。5分で終わってしまったから実績のない芸人さんかな、と調べてみたらデビューしてから今年で3年目であった。確かに弟の方の発声はまだまだかな、という感じがした。

2番手は太神楽の鏡味味千代。こちらは平成23年デビューだから9年目の中堅だ。寄席の番組に太神楽があると場が華やかになる。

前半最後は形態模写・漫談のパーラー吉松。見るからに寄せ芸人という印象だ。何の形態模写をするのかな、と思っているうちに服を脱いでしまい、マワシ一本に下がりをぶら下げている。相撲の形態模写であった。

はじめは違和感に満ちていた裸の舞台がだんだん目に馴染んでくるのだから不思議なものだ。芸の力か。昭和30年生まれ、65才、芸人。

トリはおまちかね、春風亭一之輔の「初天神」。自分の3人の子供たちの話から巧みに初天神の子供と父親の交流譚に入っていった。

一之輔の手慣れた噺で観客は大笑い。「お笑い寄席」の題名通りの寄席となった。


 
(演目)
   ・漫才----- きんぶら
   ・太神楽----- 鏡味味千代
   ・形態模写・漫談----- パーラー吉松
   ・仲入り 
   ・初天神----- 春風亭一之輔

                
(時・場所)
 ・2020年1月27日(月)
 ・14:00〜15:25
 ・きらり鎌ヶ谷市民会館


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