残暑の中、会場の足立生涯学習センター・講堂にはほぼ満員の観客が集まった。会場係のために集まったボランティア10名前後の人たちが丁寧に案内していた。
舞台にはギター兼ヴォーカルのBetty大竹ほかフルートの鈴木康恵、ピアノの恵土友梨がスタンバイし、始まったのはO Barquinho(小舟)という曲。なんとなく知っている曲である。
ボサノバは1957年にジョアン・ジルベルトが作り出した音楽である。サンバを鼻歌風にした曲でどれも似たように聴こえる。ささくれ立った神経を癒すにはもってこいの曲である。
Betty大竹のドライブの効いたギターが耳に心地よい。もともとジャズ・フルーティストの鈴木康恵の吹くアドリブの効いたフルートの音が心を浮き立たせる。
Manha de Carnaval(黒いオルフェよりカーニバルの朝)を聴くと映画のシーンが蘇ってくる。リオのカーニヴァル会場。サンバを踊る群衆。人気の少ない路地を逃げるオルフェ。何から逃げているのかは記憶にない。
アンコール曲はボサノバの名曲、ワン・ノート・サンバ。観客からのリクエストに応じてすぐ演奏したのは見事だった。 |