今年1月にやったグループのアンコール公演。会場の竹の塚地域学習センター・4階ホールは定員300名ほどのアットホームな感じのホールである。
客席は半分くらいの入りか。会場の外はうだるような暑さ。14時開演なので一番暑い時に移動しなければならない。いいグループなのでもっと入って欲しかったが。
まずはピアノ、ベース、ドラムスのトリオで2曲。「Sammer Samba」と「In The Forest of Mangrove」。真夏にサンバのリズムは心地よい。
3曲目の「Misty」からヴォーカルのマック・ギルバートが入る。この男性ヴォーカルは歌が上手いので安心して聴いていられる。
次の「Moanin'」はアート・ブレイキーで有名な曲。マック・ギルバートと根木マリサの掛け合いが絶好調。ピアノの唸るような低音部の迫力が曲の心をみごとに表現していた。
前半最後の曲は「Tot Zeins」。根木マリサがピアノの先生のいるオランダへ行くたびに耳にする言葉「じゃ、またね」の意味。
後半始めは井上陽水作曲の「少年時代」。大幅に編曲して軽快なアップテンポの曲にしてある。大人が少年時代を回想するのではなく、子供達がセミをとったりカブトムシをとったりする様子を表現した。
「夜のさんぽ」は根木さんが茨城県の自宅に夜帰る時の様子を作曲したもの。星とかカエルの鳴き声とかミミズとかを表現した曲である。
「Ave Maria」はカッチーニ作曲のクラシックの曲。根木さんとマック・ギルバートのデュエット。ピアノもヴォーカルもクラシックのスタイルで演奏した。芸大出身の根木さんとフィリッピンの音楽大学で声楽を学んだマック・ギルバートは息もピッタリであった。マック・ギルバートのテノールの伸びは惚れ惚れするほど素晴らしい。
「Close to You」はカーペンターズで有名な曲。マック・ギルバートのヴォーカルは快調である。
「Piu-Piu-」は根木さんの曲。手拍子に乗って観客の気分も絶好調である。
アンコールの曲はスタンダードナンバーの「All Of Me」。半年前のコンサートでもアンコールはこの曲であったが、実にテンポのいい編曲で演奏者と観客の心は完全にひとつになった。
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