スメタナの「ボヘミアの森と草原から」は交響詩「わが祖国」より第4曲を抜粋して演奏した。いかにも途中から始まった印象だった。できれば最初から全曲聴きたかったところだが限られた時間の中では仕方がない。
それぞれの楽器が自分を主張するような曲で全体としてはきらびやかな曲であった。はじめに演奏して観客を温めるのにふさわしい曲だった。
続いてはモーツァルトの「交響曲第39番 変ホ長調」はおなじみの曲である。モーツァルトの曲は植物の成長に一番効果があるという。人間の脳にも効果があるらしい。脳のコリをほぐしてリラックスさせ、眠気を誘う。その力に抵抗することはほぼ不可能である。
今日のメインはブラームスの「交響曲第1番 ハ短調」。おなじみの曲である。
指揮者も今までとは違う。背筋がピッとした感じを受けた。動きもきびきびしていかにもオーケストラを支配しているように見える。
メリハリのある第1楽章。ゆったりした第2楽章と第3楽章。そして締めの第4楽章ではきらびやかで荘厳な演奏が繰り広げられる。楽団員はすべて他に仕事を持つアマチュアだがプロとの差はほとんどない。
演奏が終わると盛大な拍手とブラボーの大合唱だ。アンコールがなければ収まりがつかない。
アンコールはドヴォルザークの「スラブ舞曲」より第2集 作品72 第3番とあった。踊りだしたくなるような調子の曲だ。ほぼ満席の観客は全員大満足だったに違いない。
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