柏駅前のアーケード街にある京北スーパーの6階のホールで月に一度行われている。定員80名ほどの会場は毎回ほぼ埋まっている。リピーターが多いのだろう。
今日は今年第一回目の独演会である。会場は期待感に満ちていた。昨年の暮れに新宿の角座で行われた独演会に志の輔師匠が訪れた。志の春を真打にするかどうかを判定するためである。
開口一番、だめのようです。真打でもよさそうに思えるのだが。
噺の方は旦那の息子の婚礼におかみさんが亭主にお祝いを持たせて送り出す。尾頭付きの魚を買う予定だったがお金が足らず、鮑(あわび)を3個買って持って行く。鮑は縁起が悪いからいらないという旦那。さて…。という噺。
次の噺は奥方が旦那の浮気を突き止めるために権助に後をつけさせる、という「権助魚」。丁稚の定吉に後をつけさせるならば「悋気の独楽」になる。落語は似たような噺がたくさんある。
くすぐりの多い面白い噺で始まった今日の会のトリは「井戸の茶碗」。
登場人物全員が善人という幸せな気分なる噺である。正月にこういう噺を聴くと今年はいいことがありそうな気になってくる。柏の善男善女も幸せな気分で雪が舞い降りたばかりの柏の街に散って行った。
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