コンサートはスイング・ジャズ・メドレーから始まった。ルート66、茶色の小瓶、A列車で行こう、スイング・スイング・スイング、等々。冒頭でこれだけやってしまってあとが続くのかな、と思ったくらいだった。
心配するまでもなく曲目で紹介したようにスイングあり、フリージャズあり、ボサノバあり、ラテンあり、ジャンルにこだわらずたくさんの曲をやってくれた。
メンバーは藝大在学中あるいはこの前まで在学していたという若い音楽家たち。楽器の腕前は藝大だけに達者だ。不安なところが少しもない。
前半の「シャイニー・ストッキング」や「ジャズ・ポリス」には思わず体がスイングした。
後半はおなじみの「キャラバン」 。そして「ディサフィネード」「ウェイヴ」のボサノバ・ナンバーは楽しかった。
フルート奏者を招いての「トゥトゥ」はマイルスの鋭さとは対象的にフルートのソフトな音色がこの曲にあっていた。
次は津軽三味線奏者を招いての「スペイン」。藝大には和楽器科もあったのだ。この津軽三味線が震えるほど素晴らしかった。津軽三味線を強く弾くと他の楽器を圧倒するほど鋭い音を出すのを知った。チック・コリア作曲の「スペイン」が和楽器と合うのも初めて知った。
終わりはアース・ウインド&ファイヤーの「セプテンバー」。このバンドが不定期にしか演奏されないのは実にもったいないと思った。
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