☆真田小僧☆
台風24号の影響で雨。会場が清瀬市の施設なので外で待たなくてもいいのがありがたい。ばかりか先着14,5名は椅子に座って待つことができる。
この会場は定員60名あまりの席がいつも一杯になる。リピーターが多いのだろう。
はじめは桂竹千代で「真田小僧」。軽い前座噺である。落語で子供を表現するのは難しい。今まで聴いた中で子供らしい子供は春風亭一之輔のそれくらいだ。小三治でさえ子供は何となく不自然だ。
竹千代の子供も変に嫌味な大人子供になってしまった。彼が結婚して子供と正面から付き合うようになったら変わってくるかもしれない。
☆堀之内☆
昔昔亭A太郎は気になる落語家であった。堀之内は典型的な滑稽噺である。自分がどこへ行きたいのかもわからない粗忽者の主人公をA太郎はうまく表現していた。堀之内のお祖師様につくまでもっと迷わなければならないところを簡単に行き着いてしまった。はしょらないでたっぷりやってほしかった。
☆紙入れ☆
仲入り後は再びA太郎。噺は「紙入れ」。間男の新吉と引っ張り込んだ親方の女房。帰らないはずの旦那が帰ってきた。あわてる新吉とあわてない女房。聴きどころ、語りどころのところをA太郎はあっさりと流してしまう。新吉のあわてぶりが伝わってこない。全体的にあっさりした「紙入れ」であった。
☆古事記☆
トリは竹千代で「古事記」。竹千代得意の古代史を材料にした創作落語である。
イザナギ、イザナミに始まり、アマテラス、スサノオと次々に古代日本の神様が登場する。いい調子に語る。まるで談志の「源平盛衰記」のようだ。もっと聴きたいところ、20分ほどでおしまい。
たっぷりと声をかけたいところだが2人会ではこれが限度か。
会場から外に出たら雨はますます勢いがよくなっていた。台風が行き過ぎるまでは辛抱だ。
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