☆壺算☆
雨模様、6時半開場なのでそれまでは外で待たなければならない。数人しか並んでいないので近くのコンビニで時間を潰すことにした。
観客は相変わらず女性主体。というか当初男は自分一人だった。これは今まで昇々でしか経験がない。
噺は短めのまくらから「壺算」へ入っていった。予想通りポンポン跳ねるような「壺算」である。
枝葉を刈り取り本論だけのシンプルな「壺算」であった。
☆そば清☆
今日の特別ゲストは弟弟子の春風亭昇羊であった。いつも羽光さんだと飽きるが羽光さんの顔を見ないとなにか物足りない。
独特の存在感が有る噺家さんである。
昇羊は以前から聴いてみたい落語家だった。噺は「そば清」。
清兵衛を表現するのに馬鹿ていねいな優男にしたのは自分の柄を考えてのことだろう。
ていねい過ぎて嫌味になってしまったのはご愛嬌か。1991年生まれ、まだ20台の若さである。
師匠昇太譲りのオーバーアクションで彼なりの「そば清」を作り上げていた。
☆天災☆
ふたたび昇々で噺は「天災」。これも威勢のいい噺である。
大家さんのところに駆け込んできた八五郎、いきなり離縁状を2枚書いてくれという。1枚は女房、1枚はおふくろ宛て。
どういうことだ、と聞いてみると…。気の短い八五郎に道学の先生を紹介し、何とかしろと言われて先生の所に行くと…。
昇々の芸風と威勢のいい八五郎の物言いがぴったり合い、噺はあっという間に下げまで進む。
☆妄想カントリー☆
本当の題名は「妄想カントリー」だが青春の話。創作落語である。
中学2年生の女子が主人公。彼女のモノローグで夏休みが終わりに近づいたある日の出来事を語る。
それだけで中身がどういう話でも青春の話になる。ただ中身が通り一遍の話なので感動できなかった。
もう一工夫か二工夫あればほろ苦い青春の物語になったのでは…。
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