桂雀々のかかってこん会 vol.4  一覧へ


チラシ

朝から雨が降り続いている。そのせいか客の入りは半分くらいだ。空席が目立つ。ふと見るとロビーで普段着の三遊亭とむが女性客と話をしている。開演15分前なのに余裕だ。

まずは前座、桂竹もんの「他行」。旦那が与太郎に店番をさせて二階で昼寝をしていると…、という前座噺。

次は今日の出演者によるトーク。浴衣姿の雀々、真っ赤な着物のとむ、青い着物のべ瓶という対象的な三人が登場した。雀々のリードで話が進み今日の順番をじゃんけんで決めようということになった。驚いたのは二つ目の二人と観客。
結局雀々→べ瓶→とむという順番になった。

まずは雀々で「がまの油」。上方流の「がまの油」のため筑波山は出てこない。雀々得意の滑稽噺、観客大爆笑。

演目

つぎは笑福亭べ瓶の創作落語「読書の時間」。親父が隠していたエロ本を高校生の息子が持ち出し…。よほどうまくまとめないとバレ噺になりしらけてしまう。何故かべ瓶はまともにやってしまい、受ける客には受けていたがまともな客にはそっぽを向かれるという結果になってしまった。

問題のトリ、三遊亭とむはなんと「芝浜」をまともに始めてしまった 。若いとむにこの噺をまともにされると客はどう受けたらいいのか困ってしまう。本人はトリをやらされるとは思っていなかったに違いない。あわててさっき決めた噺だろう。さんざんな「芝浜」になってしまった。

若い落語家に好きにやらせて最後に受けとめてやっつけるという主旨の「かかってこんかい」シリーズ。若い落語家を晒し者にして後ろから鉄砲で撃つ落語会ではないはずなのに。

とむが開演ギリギリまでロビーで立ち話をしていたのが気に入らなかったんですか? 雀々師匠。


 

(演目)
   ・他行----- 桂竹もん
   ・うだうだ----- とむ、べ瓶、雀々
   ・がまの油----- 桂雀々
   ・読書の時間----- 笑福亭べ瓶
   ・仲入り
   ・芝浜----- 三遊亭とむ

                   
(時・場所)
 ・2018年9月21日(金)
 ・19:00〜21:00
 ・日暮里サニーホール


<厩火事.com>
Copyright(C) 2012 Umayakaji.com ALL rights reserved.