秋晴れ、カラッとした青空のとげぬき地蔵通りを行く。道行く人の数も普段の水曜日より多い。
第193回すがも巣ごもり寄席。15分前に到着したら6割程度のお客さんがすでに入っていた。今日の目玉は誰なんだろう。
まずは柳亭市弥。期待していた噺家さんだ。あれ、まくらが面白くない。しかも延々とやっている。噺は「初天神」。全部は無理じゃないかなと思ったら、みたらし団子でオチを付けていた。まくらは程々にして凧揚げまでやってほしかった。
次は古今亭志ん松の「笠碁」。長い噺なのでまくらは少しにして本題に入った。老人同士の会話を意識してか話しぶりがゆっくりしている。観客はリアルな老人が表現されるのを求めているのではない。話しぶりや噺のなかにセンスを求めているのを若い落語家は知らなければならない。
仲入り後は柳家小んぶで「持参金」。前座で「たらちね」をやった前座さんが焦った、というまくらからそれでは前座さんを焦らせた「持参金」をやります、と言って始めた。確かに始まりは「たらちね」によく似ている。「たらちね」は美人のお嫁さんを世話されるのだが、「持参金」は正反対で…。笑った。
トリは三遊亭美るくで「千葉棒鱈」という創作落語だ。ホストクラブで内房出身の女と外房出身の女が喧嘩するというすごい噺だ。白子町出身の美るくならではの噺である。笑った。
|