体育の日の月曜日、神保町の落語カフェに出かけた。 柳家わさびの”月刊・少年わさび 第55号”だ。残念ながら第54号は台風直撃のため行けなかった。 今日の開口一番は”強情灸”だ。こういう顔の表情で見せる噺はわさびの得意とするところだ。大師匠柳家小さんの得意な噺だ。
今日の三題話は”アイドル””なりすまし””ツチノコ”だ。噺が始まるまではどのようにこのお題が料理されているのかはわからない。聞いてみてまさかこのようになっていたのか、と驚く。
今回は生臭い選挙の噺、村長選挙だ。そこに青春時代の理想を追い求める若者たちをからませ、思い込みと強引なこじ付けで泣かせる話にしてしまう。 わさびの独壇場だ。 前から2列目の席、話しているわさびの正面で涙をこらえるのが精一杯だった。
トリは本日のネタおろし”お菊の皿”。”怪談番町皿屋敷”の落語版だ。原作は悲惨な話だが落語版では最後にお菊がアイドルになってしまう。
こっけい噺はわさびの柄にあっているとみえて快調に楽しげにやっていた。わさびにとって笑いの取れる貴重なネタになっていくのではないか。
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