出演者全員若手の巣ごもり寄席。今回が187回というからかなり続いている会だ。場所は巣鴨のとげぬき地蔵商店会の通りの突き当り近く、都営荒川線庚申塚を降りてすぐのところだ。
街は異常な暑さ、スタジオフォーに入ると冷房がガンガン効いていて天国のようだ。木戸銭1,000円を払って席に着く。20分前で客は5、6人しかいない。結構良いメンバーだと思うのだが。
それでも始まる頃は20人くらいになっていた。平日の午後の観客はこのスタジオの常連だ。それぞれスタジオ特製の弁当を食べたりブルーベリージュースを飲んだりアイスクリームを食べたりしながら始まるのを待っている。
まずは柳家やなぎの「金明竹」。おなじみの噺をやなぎは普通に演じた。高座は客席よりも少し高くなっているので冷房が届かないのか汗びっしょりの熱演だ。
次は立川笑二の「突き落とし」。若いもの4人で金がないのに吉原へ繰り出す噺。はじめは「居残り佐平次」かな、と思ったが「居残り」は普通にやっても1時間はかかる。結局は金をごまかして逃げてしまうというひどい話。初めて聴く噺だった。
仲入り後は柳家吉録の「夏どろ」。泥棒に入られたほうが泥棒から金を恵んでもらうという泥棒ばなしの一つ。
トリは桂竹千代で「天災」。乱暴者の男が心学の先生から教えを受けて友達に応用するが話が噛み合わず…、という噺。乱暴者の男がいかにも乱暴そうで竹千代という落語家はどういう経歴か調べたところ、明大大学院卒業で学芸員の資格を持っているという。あまりにもイメージが違うので驚いた。
外に出たら地蔵通り商店街は相変わらず熱く、歩いているだけで熱中症になりそうだった。
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