一気に春になったような陽気である。ついこの前まで冬だったのが手のひらを返すように季節は進む。
ほぼ一年ぶりの足立シティオーケストラである。スッペ「詩人と農夫」は初めて聞く曲だが耳に馴染みやすく聴きやすい。
今日はシベリウスをテーマにしたコンサートということで初めは「カレリア組曲」。いつか聴いたことのあるメロディ。フィンランドと日本は遠く隔たっている割には音楽は耳に馴染みやすい。アジアとヨーロッパの辺境にある国同士という縁のせいか。
第3曲「行進曲風に」はトランペットが勇壮高らかに鳴り渡る。心踊る曲である。
今日のメインは「交響曲第1番 ホ短調」。シベリウスで有名なのは「第2番」だがこの「第1番」もいい。
第1楽章では人々の心を鼓舞するかのようにティンパニとトランペットが鳴り渡る。
指揮者の汐澤安彦氏は自由自在に団員のテクニックを引き出す。見事な演奏であった。
アンコールは2曲、「タイスの瞑想曲」と「舞踏会の美女」である。興奮した観客の気持ちをクールダウンするかのような優しげな、そして優雅な曲で今日のコンサートはお開きになった。
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