五街道雲助  一覧へ


チラシ

前座は桃月庵白酒の弟子で桃月庵ひしもち。桃月庵白酒は五街道雲助の弟子だから雲助の孫弟子にあたる。可もなく不可もない「転失気」は前座だから仕方がない。二つ目からは落語で稼げるが前座は落語では稼げない。師匠の使い走りをして給金をもらう仕組みになっている。

山本益博さんはグルメ評論家だと思っていた。グルメ本を数多く出している。山本益博が来るとなるとレストランの店長は恐慌をきたしたというウワサがあるくらい歯に絹を着せぬ評論で有名だった。著書の裏表紙に出ている顔は妥協を許さない鋭い表情をしていた。

その山本さんが買った人に気さくに話しかけながら自著にサインをしていた。著作は落語の評論集であった。山本さんは学生時代から寄席に出入りして手伝いをしていた、ということを対談で初めて知った。雲助が言うにはいつの間にかグルメ評論家になっていたとのことである。

仲入り前は山本さんと雲助の対談。題名は「雲助師匠に聞く、落語のキホン」だが中身は雲助の師匠金原亭馬生の思い出話。生では聴いたことのない馬生師匠の人柄が2人の話から浮かび上がってきた。

トリは雲助の「妾馬」。

前半だけやると「八五郎出世」という噺だが全部やると「妾馬(めかんま)」になる。

プログラム

数少ない江戸前の落語家である。江戸っ子八五郎の独白が自然に江戸弁になる。東京・本所でそば屋の息子に生まれ、「生まれて68年近く、引っ越しをしてない」という根っからの江戸っ子。地方出身の落語家では真似のできない雰囲気を持っている。

江戸の職人八五郎が殿様の前で妹を頼むと頭を下げ、殿様がそれに答えて八五郎を召しかかえるという出来過ぎた話を雲助はなんのてらいもなく語る。変にウエットにならず淡々と噺を進めるところに江戸っ子の意気を感じた。


 
(演目)
   ・転失気 ----- 桃月庵ひしもち
   ・雲助師匠に聞く、落語のキホン ----- 山本益博&五街道雲助
   ・仲入り  
   ・妾馬(めかんま) ----- 五街道雲助
                   
(時・場所)
 ・2017年9月11日(月)
 ・19:00〜20:30
 ・赤城神社・あかぎホール


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