立川志の春独演会  一覧へ


チラシ

柏駅を出て徒歩1分。相変わらず凄い人混みだ。まっすぐ歩けない。アーケードに入ってすぐのところに京北ホールの表示がある。100人弱のこじんまりしたスタジオ風のホール。

会場全体が話し声に満ちている。知り合い同士が連れだってきている。以前東庄町でやった講談の会でもこういう雰囲気だった。地元の人が多く集まるとこういう雰囲気になる。

ここ柏市は立川志の春の地元でもある。今日はこの会場でやる50回目の記念日である。ゲストは師匠志の輔の一番弟子、晴の輔。
志の春の開口一番は「ちりとてちん」。旦那が知ったかぶりで生意気な若い衆をだまして腐った豆腐を食べさせる。腐った豆腐を口の中に入れた若い衆の表情があれを食ったらこうなるだろう、という想像をかきたてる。

次はゲストの晴の輔で「紙入れ」。旦那の奧さんに誘われて間男に入った若い衆が逃げるときに紙入れを忘れてくる。あれを旦那が見たかどうか気になって仕方がない若い衆が翌朝探りを入れにくる。そこで繰り広げられる旦那と若い衆、それに女房の三つ巴の会話がおもしろい。晴の輔は表情豊かに3人の会話を表現する。志の輔の弟子の中で唯一の真打だけに表現が巧みだ。特に奥さんの表情が素晴らしかった。

入口

仲入りをはさんで今日のトリは「唐茄子屋政談」。志の春はこの人情噺をじっくり45分間、時には笑い、時には涙を誘いながら見事に語り尽くした。

人情噺を語るのはエネルギーを使う作業である。汗びっしょりの志の春は精魂尽き果てた様子だ。普段はここで終演なのだが今日は50回記念のゲストを呼んでいる。
晴の輔とのトークだ。話題は主に師匠志の輔の噂話。志の春の消耗度を察した晴の輔が終始話をリードしていた。さすが兄弟子。


 

(演目)
   ・ちりとてちん ----- 立川志の春
   ・紙入れ ----- 立川晴の輔
   ・仲入り 
   ・唐茄子屋政談 ----- 立川志の春
   ・トーク ----- 晴の輔&志の春

                   
(時・場所)
 ・2017年6月17日(土)
 ・15:00〜17:25
 ・柏・京北ホール




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