長善寺字幕付落語会  一覧へ


ポスター

高円寺演芸まつりの中で企画された落語会である。字幕付落語会というだけに外国人向けに企画された催しである。席亭も外国人、ただしこの人は日本語ぺらぺらであった。

開口一番は春風亭正太郎で「反対俥」。動作で表現するタイプの落語なので外国人にもわかりやすいだろう。もっとも全く日本語のわからない外国人は初めからこういう会には来ないだろう。

次は入船亭小辰の「代脈」。先生の代わりに弟子が患者を診に行くという噺。小辰は観客の1/3が外国人ということをまるで意識しない話ぶりだった。その方がいいのかもしれない。日本の古典芸能なのだから。去年ヨーロッパ公演を経験しているからそのように判断したのかもしれない。

仲入り後は正太郎で「愛宕山」。これも動きの多い噺だ。ただ幇間(太鼓もち)という現代の日本人でも耳慣れない職業の者が出てくる。そんなことを言ったら古典落語のほとんどの噺が通じないことになってしまう。噺というものは芸の力でいくらでも通じてしまうものだ。人間のことを話すのに昔も今も変わりはない。

最後に質疑応答の時間。トークは仲入り前後にやることが多いのだが、今日の席亭は外国人の女性である。全部終わった後がいいと判断したのだろう。

山門

主に外国人から質問を受けた。もっともな質問が多く、的外れなものはなかった。こういう会に来る外国人である。意識が違う。


 

(演目)
   ・反対俥-----春風亭正太郎
   ・代脈-----入船亭小辰
   ・愛宕山-----春風亭正太郎
   ・仲入り
   ・質疑応答-----春風亭正太郎

                   
(時・場所)
   ・2017年2月18日(土)
   ・14:00〜15:50
   ・長善寺・本堂




<厩火事.com>
Copyright(C) 2012 Umayakaji.com ALL rights reserved.