2014年  一覧へ
ホドラー展/ 細江英公人間写真展


---フェルデナント・ホドラー展---

パンフ

ホドラー展パンフレット1

パンフ パンフ

ホドラー展パンフレット2

絵葉書

ホドラー「木を伐る人」

あまりなじみのないスイスの画家だ。そのせいか比較的すいていた。

生涯を通してスイスで活動したホドラーの画風は独特で初めすんなり入ってこなかった。

そのうちにこの画家は人物にしても風景にしても「白」を多用する画家だ、ということに気が付いた。

我々がスイスにイメージする色は「白」だ。雪の白、氷の白。お札のデザインになった「木を伐る人」のバックは白い雪、そして灰色の空だ。「草を刈る人」の空は白い雲、青空はほんのわずかしか見えない。

「白」をバックに活動する人の体は男性も女性もたくましい。たくましくなければ生きていけないとでも言っているようだ。

そして人物がリズミカルに動いているのもホドラーの特徴だ。「木を伐る人」にしても「草を刈る人」にしても、あるいはその他の絵におけるホドラーの人物はすべてリズミカルに動いている。

日本であまり見ることのできないスイスの画家フェルデナント・ホドラー。狭い世界の中に閉じこもらないためにも見ておくべきだと思う。

2014年10月7日(火)〜2015年1月12日(月) 国立西洋美術館

(2014.12.26)

絵葉書 ロダン

ホドラー「草を刈る人」


---細江英公人間写真展---

パンフ

2月8日から2月16日という短い期間しかやっていないので大雪の次の日かつしかシンフォニーヒルズ本館ギャラリーへ行ってきた。

細江英公人間写真展。何やらいわくありげなポスターだ。

内容も「おとこと女」「薔薇刑」「鎌鼬」「胡蝶の夢」「ガウディの宇宙」と一筋縄ではない。

まず有名な「薔薇刑」から観た。モノクロの写真から三島由紀夫の独特な力が発散していてまぶしい。正視できない。予想に反して小さい版の写真だ。

「鎌鼬」も独特の世界だ。我々が住んでいる世界とは別の世界のように見える。住んでいる住人も別の人種のようだ。

これらの写真はそこにあるものを撮ったのではなく、写真家と被写体の人物が共同で作り上げたある世界を撮ったもののようだ。見ていると不安になる写真、我々の立っている土台を根元からひっくり返しそうな力を持つ写真、そういうものを見たい方はわずか一週間しか開催されていない本展へ行くことをお勧めしたい。

(2014.2.9)

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