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ベルリン国立美術館展/ 曽我蕭白展/ クラムスコイ


---ベルリン国立美術館展---

ポスター

国立西洋美術館で開催中です。9月17日までやっています。
まだ行っていない方はもうそろそろ行った方が良いと思います。

金曜日は夜8時までやっています。5時過ぎには客が少なくなるとのことだったので5時半頃行きましたがダメでした。いつもと同じくらい混んでいました。金曜日の夜は穴場だということが知れ渡ってしまったのでしょう。

お目当てのフェルメールの"真珠の首飾りの少女"はF8号位の小さい絵なのにもかかわらず人だかりがすごいのでじっくりと見ることができませんでした。
代わりに彫刻の作品を見てきました。小ぶりの精密な彫刻作品が数多く展示されていて、人だかりも絵画ほどではなくじっくりと見ることができました。

(2012.9.7)


---曽我蕭白展---

曽我蕭白「雲龍図」

現在、千葉市立美術館で曽我蕭白展をやっています。
5月20日までです。
お金を払って見る価値はあると思います。

東京国立博物館で開催中の「ボストン美術館展」でも曽我蕭白の部屋があり、有名な「雲龍図」を展示しています。
こちらは6月10日までです。

(2012.5.6)


---クラムスコイ---

クラムスコイ「瞑想する人」

…画家のクラムスコイに『瞑想する人』という題の傑作がある。
冬の森の絵で、森の中の道に、ぼろぼろの外套に木の皮の靴をはいた百姓がたった一人、ひっそりと淋しい場所で道に迷ってたたずみ、物思いに沈んでいるように見えるのだが、べつに考えごとをしているわけではなく、何かを《瞑想して》いるのだ。
とんと一突きすれば、その百姓はびくりとして、夢からさめたようにあなたを見つめるだろうが、何もわからないだろう。
たしかに、すぐ我に返りはするが、何をたたずんで考えていたのかとたずねても、きっと何一つ思い出せないにちがいない。
……瞑想家は民衆の中にかなり多い。
きっとスメルジャコフもそうした瞑想家の一人だったのだろうし、おそらく彼もやはり、自分ではまだ理由もほとんどわからぬまま、貪婪に印象を貯えていたのにちがいない。
『カラマーゾフの兄弟 第三編 六』 新潮文庫・上 P239より

クラムスコイ「ソフィア・クラムスカヤの肖像」

2007年4月、東京都美術館で開催された「国立ロシア美術館展」にクラムスコイによる『瞑想する人』とともに陳列された作品に「ソフィア・クラムスカヤの肖像」という絵がありました。

これは画家が自分の16才の愛娘、ソフィアを描いた絵です。
愛情あふれる父親の姿をも髣髴させる名画だと思いました。

(2012.5.6)

クラムスコイ「自画像」

ちなみに左はクラムスコイの自画像です。
絵は写真よりも強力に、描かれた人の人柄をあらわすものです。

上の絵を見てからこの肖像画を見ると、きびしいが一人娘にデレデレのお父さんに見えてきます。

(2012.5.13)


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